こんにちは、なでしこです。
かつての安房國(房総半島)の一宮である安房神社と洲崎神社を参拝してきました。
どちらも歴史の深い素敵なところですのでご紹介しますね!
安房國には一宮が2つある!安房神社と須崎神社をめぐる旅
安房神社
安房國には安房神社と洲崎神社の2つの一宮があります。
安房神社の始まりは2670年以上前にさかのぼると言われています。
神武天皇の勅命により、天富命(あめのとみのみこと)が四国阿波徳島の忌部一族を率い肥沃な土地を求めて旅立ち、黒潮にのり房総の南端のこの地に到着しました。
天富命は現在の安房神社の鎮座地に天太玉命(あめのふとたまのみこと)の社を建てた後、内地の上総や下総に進み麻や紙の原料となる穀(かじ)といった植物を播殖して、その産業地域を広げていきました。
開拓を終えた天富命は、無事成し遂げられたのも祖先の御加護によるものだと考え、祖父にあたる天太玉命(あめのふとたまのみこと)をお祀りして、祖先の恵みに感謝したのです。
国内でもとても歴史が深い由緒ある神社です。
安房神社の鳥居と参道
こちらが白い鳥居で有名な一の鳥居です。
一の鳥居から続く参道は桜並木になっていて、桜の時期は見事です。
晴れていたらもっと素敵だと思います。
そして二の鳥居も同じ白い鳥居です。
桜の花に映えますね。
安房神社の上の宮
天太玉命(あめのふとたまのみこと)、天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)が祀られている上の宮の拝殿です。
天太玉命(あめのふとたまのみこと)は天照大御神の重臣として奉仕し、天照大御神が天岩戸にお隠れになった時には出御のために活躍した神様です。
子孫にものを作る技術に長けた神が多くいたことから、日本産業の総祖神として崇められています。
拝殿の奥には本殿があり、どちらも神明造りとなっています。
本殿の左奥には、背後にある「吾谷山(あづちやま)」から湧き出る御神水をいただくことができます。
「煮沸してから飲んでください」と書いてありましたのでそのままは飲めないようです。
安房神社の下の宮と御神木
下の宮には房総を開拓した天富命(あめのとみのみこと)が祀られています。
今の房総半島の産業は天富命によるものなので感謝をお伝えしました。
下の宮の前には御神木の槙の木が境内を守っています。
とても大きくそびえ立っているのでパワーを感じます。
安房神社の末社
境内には八坂神社、日吉神社、熊野神社などのさまざまな神社の末社が入った仮宮があります。
伊勢神宮の遙拝所もありますので、こちらで参拝することができます。
拝殿の前にある岩をくり抜いて祀った厳島社もあります。
御祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)で、海上交通を守護する海の女神です。
拝殿の右手には琴平社(ことひらしゃ)があります。
こちらは、香川県にある「金刀比羅宮(ことひらぐう)」の分霊が祀られています。
御祭神は大物主神(おおものぬしかみ)で、航海安全の神様です。
海上交通、航海安全の神様が安房の海を守ってくれています。
境内にある御手洗池の周りにも桜が植えられています。
あづち茶屋では池のほとりで桜を見ながらお抹茶をいただきことができます。
この景色を眺めながらのんびりとお抹茶をいただくのはとても贅沢ですね。
季節のお菓子とお抹茶セットは850円でした。
安房神社の御朱印
安房神社の御朱印は二の鳥居の横の社務所で300円納めていただくことができます。
神職の方もいらっしゃいますが、書置きのみになります。
日付は自分で入れました。
安房神社へのアクセス
安房神社へは車で行くのがおすすめです。
館山自動車道の冨浦ICを下りて20分ほどです。
安房國一宮の洲崎神社
洲崎神社とは
洲崎神社も安房国の一宮です。
阿波国の忌部族を率いて房総半島を開拓した天富命(あめのとみのみこと)が、安房神社に祀った天太玉命(あめのふとたまのみこと)の后神の天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)を祀ったところです。
館山市洲崎の御手洗山に鎮座し、太平洋を一望し、富士の霊峰、大島の御神火を望む風光明媚な神社です。
鎌倉時代には石橋山の合戦に敗れ逃れてきた源頼朝が、こちらの洲崎神社に参拝し再興を祈願しました。
本来それぞれの国の一番格式の高い神社が一宮になるのですが、頼朝の祈願成就となったため洲崎神社も一宮と言われるようになったそうです。
室町時代から江戸時代に渡り様々な歴史上の人物に広く信仰されていた由緒ある神社です。
洲崎神社は浜鳥居から参拝
洲崎神社は海側の浜鳥居と御神石から参拝します。
駐車場から道路を渡って海へ向かって進むと、浜鳥居があり、その先に御神石があります。
この御神石は竜宮から洲崎神社に奉納された二つの石の一つとされ、もう一つは三浦半島の浦賀の西にある安房口神社にあります。
安房口神社の御神石は先端に丸い窪みがあることから「阿形(あぎょう)」に、洲崎神社の御神石は口を閉じたような裂け目があることから、「吽形(うんぎょう)」にたとえられ、互いに向かう合うように置かれており、東京湾の入り口を守っています。
御神石から浜鳥居に戻ります。
浜鳥居佳からは富士山や夕陽がきれいに見えるそうなので天気に良い日にまたきたいですね。
参道を大鳥居まで戻ります。
鳥居をくぐると手水舎と隋神門があります。
隋神門の前には一対の石灯籠が置かれています。
火袋は日月形に開けられており、台座には寛政2年(1790年)7月の建立の文字が見ることができます。
隋神門の先は148段の急勾配の石段になっている厄祓坂です。
急峻な石段を謙虚な気持ちでのぼり参詣することで厄落としができるそうです。
厄祓坂を上から見るとこんな感じです。
かなり急なので登るのが大変なのがわかると思います。
坂をのぼったらこちらの拝殿で拝みます。
後ろにある本殿は改築されてきれいになっていますが、宝永年間(1673~1680年)に造営されたとされており、唐様三手先(からようみてさき)の組物を用いているのが珍しく、木鼻や欄干の彫刻も見事です。
拝殿の右手には長宮があり、海、山、農耕の神様もいらっしゃいます。
その奥には金毘羅神社の末社もあります。
拝殿の左手には稲荷神社があります。
こちらは安永元年(1772年)に伏見稲荷大社の分社として請来されました。
こちらは本宮のご朱印です。
稲荷神社を左手下りていくと富士見鳥居があります。
お天気が良ければ鳥居から富士山がきれいに見えるようですが今回はちょっと残念でした。
洲崎神社の御朱印
洲崎神社の御朱印は隋神門の中に書置きが置いてあります。
500円を左側の引き出しに納めて下の棚から一枚いただきます。
お釣りはいただけないので500円を準備していく必要があります。
こちらでは大判のご朱印もいただけるのですが、私は御朱印帳に貼れるように通常サイズをいただきました。
洲崎神社へのアクセス
洲崎神社へは車で行くのがおすすめです。
館山自動車道の冨浦ICを下りて20分ほどです。
海沿いを走るのでとても気持ちが良いですよ。
安房神社からは10分程度です。
館山城も
館山まで足を運んだのであれば館山城も訪れてはいかがでしょうか。
館山城は、かつて戦国時代の武将、里見氏の居城があったところに建てられた博物館です。
中は八犬伝博物館となっています。
館山城は桜の名所でもあり、登城道も白の周りも一面桜です。
お天気が良ければとてもきれいでしょうね。
桜が生えるはずです。
本来なら館山湾も綺麗に見えるはずでした。
館山城の御城印です。
御城印は特別な朱印があるわけではなく印刷されたものですが、記念にはなると思います。
まとめ
いかがでしたか?
安房國の一宮である安房神社と洲崎神社についてご紹介しました。
本来、國に一つしかないはずの一宮が安房國には二つある理由は源頼朝に由来していたのですね。
どちらも神武天皇の時代から始まるとても由緒ある神社ですので是非参拝してみてください。